「石橋湛山の65日」(保坂正康)
「危機と人類」(ジャレド・ダイアモンド)
「本心」(平野啓一郎)
「武器としての『資本論』」(白井聡)
「あやうく一生懸命生きるところだった」(ハ・ワン)
新聞記者から政治家となり、総理大臣に上り詰めたものの健康問題のため65日でその座を降りた石橋湛山。軍縮を説く論理的、理性的な文章にはいつも血が通っていた。「僕は明治時代をこうみたくない」と、帝国主義や軍拡より、大正デモクラシーに至る人々の生活の変化に目を向ける姿に、リーダーとしての理想像を感じる。
「危機と人類」は、コロナ禍を分析した序章を新たに追加。明朗な語り口で分かりやすい。いつでも気になる明治維新のことにも言及されていて面白く読んだ。